
- ものがたり“不思議な音の国”上・下巻 (原題:Tales of a Musical Journey Book 1 &2)
- ピアノの先生のためのハンドブック (Hand Book for Piano Teachers)
ピアノ教本“ものがたり不思議な音の国”概要
この教本は上下巻2冊と別冊“ピアノの先生のためのハンドブック”からなる。教本はロシアンスクールのピアノ教育を基礎に書かれ、幼児4歳から小学校低学年児を対象としている。架空の“不思議な音の王国”で繰り広げられる妖精物語の登場人物およびキャラクターを通してピアノを弾く技術、芸術性、表現力、音楽理論、譜読み等を子供に解り易い語り口で教えて行く。物語は第1巻の始めから下巻の終わりまで、ミーター王、娘のメロディー姫、息子リズム王子そして妖精のムジカリーナが中心となり物語を導いて行き、大人が読んでも面白く、筋が通っている。日本語と英語では音階名が違うため、両本の間に登場人物と物語に若干の違いがある。登場人物、キャラクター等は著者の許可を得た上で、訳者の意向で変更、編集した。
上巻
35章からなり、指先を強く保ち、手首の柔軟性を鍛え、腕の重さを使って弾き、打鍵の後は腕を脱力する事、すなわちピアノの正しい弾き方を物語に関連させ、初めのレッスンからしっかり教えていく。手を一カ所に固定する事なく、腕の重さを使って弾く事を感じ、また打鍵の後の脱力を理解させるため、始めは3の指のみでノンレガートで弾かせる。よって上巻はノンレガート奏法に専念する。教本内の曲にも物語に関連した歌詞がついており想像力を育む。上下巻を通し、CDには曲の伴奏、ならびに音楽鑑賞用の数曲が収録されている。
下巻
下巻は23章からなり、2つの音をつなげるレガートから入る。その後は3音、4音のレガートを弾いていく。ダイナミック、スタッカート、フレーズ等の演奏技法、音程等も物語の登場人物が語る形で教えていく。8分音符も加わり、音符も2オクターブに渡って教える。レガート及びスタッカートで弾く際の腕、手首、指の正しい使い方、また音を聴く事、サウンドプロダクションを丁寧に教えて行く。第一巻から物語は続き、色々な人物やキャラクターが登場し、想像力を養いながら表現力、技術を発展させていく。下巻を終えた後は、クラシック音楽全般のレパートリーに移行できる。
“ピアノの先生のためのハンドブック”概要
ピアノ演奏で必須の技術(レガート、ノンレガート、リズム、脱力など)そして芸術性の各奏法を、ロシアンピアノスクールの教育理念に基づいて解説していく。また、“ものがたり不思議な音の国”をどのように使って教えればよいかを、著者が実践している例を交えながら解説する。ピアノ教師、親の役割、また巻末にはレッスンプランの例が納められている。